施設別ガイド

店舗・飲食店の業務用エアコン選び

店舗空調は、出入口の開閉、来客数、照明、厨房熱、油煙、換気を整理します。物販・美容室・飲食店を同じ条件で考えないことが大切です。

飲食店の客席と業務用エアコン
客席、厨房、出入口、換気を別々に整理することが店舗空調の基本です。
最初に確認

出入口・来客・厨房熱・油煙

客席と厨房を一つの部屋として計算しない

厨房機器の熱、排気による外気流入、来客数、扉の開閉は時間帯で変わります。客席の快適性だけでなく、厨房作業者の負担、油煙による汚れ、閉店後の熱こもりまで確認します。

店舗・飲食店でよくある空調の悩み

入口付近だけ暑い・寒い

扉の開閉で外気が繰り返し入り、入口近くの負荷だけが増えています。室内機を大きくする前に、風除室、エアカーテン、扉の開放時間、入口ゾーンの気流を見直します。

厨房熱が客席へ流れる

厨房排気が強い一方で給気が不足すると、客席の空気が厨房へ引かれ、熱や臭いの流れも乱れます。厨房と客席を別系統にし、排気量と給気量のバランスを整えてから能力を決めます。

フィルターが早く汚れる

油煙、毛髪、スプレー、衣類のほこりなど、業態ごとに汚れ方が違います。発生源に近い吸込位置を避け、清掃しやすい室内機を選び、最初は短い間隔で点検して適切な清掃周期を決めます。

閉店後も熱がこもる

厨房機器、照明、冷蔵設備の排熱が残っている可能性があります。熱源を止める順番、排気の延長運転、閉店後の予冷・換気を組み合わせ、空調だけで熱を処理しない運用にします。

必要能力を左右する条件

来客と出入口
ピーク人数、扉の開閉、外気流入
厨房・設備
調理機器、冷蔵設備、照明の発熱
換気
厨房排気と給気、客席換気
清掃
油煙、ほこり、フィルターへのアクセス

坪数・面積は目安の一つです。同じ広さでも、人数、天井高、発熱、外気、運転時間によって必要能力は変わります。

室内機形状は風・建物・清掃性で選ぶ

天井カセット形

客席全体へ風を分散しやすい

天井吊形

天井裏へ埋め込めない店舗で候補

厨房用

油煙など一般店舗と異なる環境で検討

ダクト・ビルトイン

内装と吹出口位置を調整しやすい

形状だけでなく、天井裏の高さ、照明・感知器、点検口、ドレン排水、将来のレイアウト変更まで確認します。

区域分けと気流の考え方

客席と厨房は熱・汚れ・換気条件が違います。別系統や区域分けを検討し、厨房排気で客席の空気が引かれすぎないかも確認します。

温度ムラがあるとき

能力を上げる前に、吹出口の位置、風向、家具・設備の干渉、区域ごとの運転を確認します。

現地確認で使える整理方法

厨房機器の熱、排気による外気流入、来客数、扉の開閉は時間帯で変わります。客席の快適性だけでなく、厨房作業者の負担、油煙による汚れ、閉店後の熱こもりまで確認します。

写真とメモを一緒に残す

室内機・室外機の銘板、部屋全体、窓、出入口、熱源、室外機周辺を撮影します。写真へ撮影位置と時間帯を付けると、現地調査の説明が具体的になります。

  • 📐建物面積、天井高、窓、間仕切り
  • 👥利用通常人数、最大人数、利用時間
  • 🔥発熱照明、機械、厨房、OA機器
  • 🌬️外気出入口、換気、シャッター、方角

この情報を複数の業者へ同じように渡すと、能力と工事条件の比較がしやすくなります。

工事前に現地で確認すること

  • 室内機と室外機の搬入経路
  • 天井内・壁・床の設置スペース
  • 冷媒配管、ドレン、電源の経路
  • 営業・稼働を止められる時間帯
  • 騒音、振動、粉塵への養生
  • 既存機撤去と冷媒回収

失敗を防ぐための注意点

面積だけで能力を決める

出入口・来客・厨房熱・油煙を含めて負荷を確認します。

一つの方式で全室をまとめる

利用時間と熱負荷が違う部屋は区域を分けます。

清掃・点検経路を忘れる

フィルターと内部点検へ安全にアクセスできるか確認します。

工事後の運用を決めない

設定、スケジュール、清掃、故障時連絡先を共有します。

店舗・飲食店の選定チェックリスト

  • 面積以外の負荷条件を整理した
  • 部屋・区域ごとの使い方を分けた
  • 風向と利用者・作業者の位置を確認した
  • 換気と空調の役割を分けて考えた
  • 清掃・点検スペースを確保した
  • 工事範囲と保証窓口を確認した

よくある質問

広さだけで店舗・飲食店の能力を決められますか?

決められません。最大来客数、照明、厨房機器、冷蔵設備、出入口の開閉、換気・排気量を加えます。飲食店は同じ面積の物販店より熱と外気負荷が大きくなりやすいため、客席と厨房を分けて計算します。

今と同じ馬力へ交換すればよいですか?

席数、営業時間、厨房機器、照明、換気量が設置当時と同じなら同等能力が候補です。業態変更や厨房設備の増設、入口付近の温度差がある場合は、同じ馬力ではなく負荷と区域分けを見直します。

どの室内機形状が一番おすすめですか?

客席は風を分散しやすい天井カセット形、天井裏がない店舗は天井吊形、内装と吹出口位置を整えたい店舗はビルトイン・ダクト形が候補です。厨房や油煙のある区域は一般店舗用を無理に使わず、汚れ環境へ対応する厨房用機種と清掃経路を優先します。

客席と厨房を同じエアコンで空調できますか?

熱・油煙・換気・清掃周期が大きく異なるため、原則として別系統で考えます。厨房排気に対する給気が不足すると客席から空気を引き込み、客席の効きも悪くなります。空調能力と同時に給排気のバランスを整えます。

内容確認日:2026年8月16日。能力と配置は、最大来客数・厨房熱・出入口・給排気・汚れ方を反映した負荷計算と現地調査で確定します。