既存配管を使えれば、天井や壁の工事を減らせる場合があります。ただし、見た目がきれい、今まで動いていたという理由だけでは再利用できません。
旧機種と新機種の施工条件を照合し、配管径、長さ、高低差、強度、気密、内部の汚れを調べます。合格した配管だけを、必要な処置を行って再利用します。
迷いやすい項目を順番に整理し、見積り・工事・維持管理で使える形にまとめます。
最初に確認する6つのこと
- 配管径新機種が指定する液管・ガス管径と照合します。
- 長さ総延長と室内外機の高低差を見ます。
- 気密漏れがないか試験し、継手も確認します。
- 内部状態油の劣化や異物、故障履歴を見ます。
- 冷媒条件新旧冷媒とメーカーの更新条件を照合します。
- 経路壁内・天井内の腐食や補修可否を見ます。
再利用のメリットと限界
配管新設を減らせると、工期、費用、天井開口、内装復旧を抑えられる場合があります。営業中の施設や配管が長い建物では効果が大きくなります。
一方、再利用のための調査、気密試験、洗浄、継手交換が必要になる場合があります。新品配管より必ず安いとは限らず、将来の漏れリスクも含めて比較します。
- 内装を壊す範囲を減らせる
- 工事時間を短縮できる場合がある
- 配管ルートを変えにくい建物で有効
- 調査・処置費を含めて新設と比較
再利用を判断する主な条件
新機種の施工説明書には、許容配管長、高低差、配管径、追加冷媒量などの条件があります。旧配管がその範囲に入るかを型式から照合します。
過去に圧縮機故障や焼損があった配管は、内部の油や異物の影響を慎重に見ます。隠蔽部で状態を確認できない、腐食がある、気密を保てない配管は交換を検討します。
- メーカー指定条件に適合
- つぶれ・腐食・傷がない
- 気密試験に合格
- 分岐管と継手が適合
- 内部汚染の懸念がない
見積書に書いてもらう内容
「既存配管流用」とだけ書かず、調査方法、洗浄・窒素ブロー・気密試験、交換する継手、再利用できなかった場合の工事を記載します。
施工後に問題が起きた場合、既存配管と新設部分の保証範囲が曖昧になりやすいため、工事保証の対象を契約前に分けます。
- 再利用する区間と交換区間
- 実施する検査と判定基準
- 不合格時の追加費用
- 配管に関する保証範囲
新設と再利用の決め方
短期費用だけでなく、建物の使用予定年数、配管へアクセスできるか、停止時の影響を考えます。長く使う予定で配管劣化が疑われるなら、機器更新時に新設する方が将来工事を減らせることがあります。
再利用の可否を現場で決められるよう、見積段階で新設案と再利用案の両方を出すと、撤去後の判断が早くなります。
判断前のチェックリスト
担当者が変わっても同じ判断ができるよう、次の項目を写真・見積書・設備台帳へ残します。
- 配管径新機種が指定する液管・ガス管径と照合します。
- 長さ総延長と室内外機の高低差を見ます。
- 気密漏れがないか試験し、継手も確認します。
- 内部状態油の劣化や異物、故障履歴を見ます。
- 冷媒条件新旧冷媒とメーカーの更新条件を照合します。
- 経路壁内・天井内の腐食や補修可否を見ます。
不明な項目は空欄のまま進めず、「誰が、いつ、何を調べるか」を決めます。口頭で決まった内容は見積書、工程表、保証書へ反映します。
よくある質問
異なるメーカーへ替えても配管を使えますか?
メーカーが変わっても条件を満たせば可能な場合があります。新機種の指定と既存配管の状態を施工会社が照合します。
冷媒が違っても使えますか?
冷媒の種類だけで決まらず、配管径、油、圧力、メーカーの更新条件を含めて判断します。必要な洗浄や処置があります。
配管を再利用すると保証されませんか?
会社と工事条件で異なります。再利用部分を含む工事保証の対象と除外を見積書・保証書へ記載します。
天井内の配管はどう調べますか?
見える範囲の目視、型式や図面、気密試験などを組み合わせます。状態を十分に判断できない場合は交換案も比較します。